ここ数年のコロナ禍において、飲食店は顧客確保のためにテイクアウトメニューを充実させ、デリバリーを利用する人が急増しました。これまでは、お持ち帰り用の食品容器しか用意していなかった店舗でも本格的なデリバリーに対応するために業務用の食品容器を準備することになりました。業務用の容器にはこれまでプラスチック製のものが人気でしたが、現在の脱プラスチックの動きに合わせて、環境への負荷を軽減できる紙製の食品容器が注目を集めています。業務用とするために耐水性や耐熱性もある程度の基準をクリアした容器が求められています。

紙でできた食品容器といえば、給食の牛乳パックから使い捨ての紙皿など長く親しまれている形状のものもありますし、スイーツ店で使われているケーキ型やマフィン型などオーブン調理にも適した紙素材を使ったものもあります。これまでも長く使われてきた紙容器ですが、水分が漏れてしまったり時間が経つにつれて耐久性が弱まってしまう傾向がありそういった課題をクリアした容器を導入したいと飲食店は各容器を比較し選別しています。こういった課題を克服するための技術の一つとして、耐湿性を高めるラミネート加工が挙げられます。これは耐水性も高めてくれます。

高熱に強いラミネート紙もあり、調理時から使用できたり持ち運ぶときに持ち手に優しい作りとなっているものもあります。紙容器の進歩が業務用の食品容器をさらに発展させてくれるでしょう。